先日、YouTubeで動画を見ていたところ、
新垣結衣さんにお願いされました。
YouTube広告は、5秒見たら「スキップ」ボタンが現れて、
CMを全部見なくても見たい動画が見られる仕組みになっているんですね。
そこで、この「お願い」です。
「CMを最後まで見てください。お願い!」と言われて、
私はどうしたかというと、、、
「影響力の武器」の武器
「影響力の武器」という本があります。
この本の初版は1984に刊行され、すでに36年が経ちます。
著者はロバート・チャルディーニ教授
以下、Amazonの著者ページより転載。
チャルディーニ,ロバート・B.
アリゾナ州立大学心理学部名誉教授。米国を代表する社会心理学者の一人であり、社会的影響過程、援助行動、社会的規範などに関する数多くの業績で学界をリードしてきた。ウィスコンシン大学、ノースカロライナ大学、コロンビア大学で心理学を学んだ。ミルウォーキーに生まれ、さらにイタリア系一家の子どもとして育った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
実はこの「お願いのちから」はこの本に載っているんですね。
お願い+理由付け
有名な実験なので、聞いたことがある人もいると思います。
アメリカの大学で行われた実験で、コピーを取るために並んでいる人に3パターンで声を書けます。
パターン1:「コピーを先に取らせてください」
パターン2:「”急いでいるので”コピーを先に取らせてください」
パターン3:「”コピーを取らなければいけないので”コピーを先に取らせてください」
ポイントは3番ですよね。
「コピーを取らなければいけない」のは並んでいる人みんなに言えることです。
なので、もはや理由と言えない理由です。
あなたはどれが一番成功率が高かったと思いますか?
一番成功率が高かったのは?
3パターンの中で、一番成功率が高かったのは、パターン2です。
当たり前といっていい結果ですよね。
この場合の成功率は94%
つまり、ほとんどの人は「急いでいるから」先を譲ったわけです。
一番成功率が低かったのは?
一方、一番成功率が低かったのは、パターン1です。
このパターンでは、「理由」を言っていないので、
成功率は60%
実に5人いたら2人は断るんですね。
一番おもしろい結果は?
そこで、残るのがパターン3です。
私はこの結果が一番おもしろいと思っています。
事実、この話は「影響力の武器」が発刊されてから今まで、
色んな人が取り上げていることからもわかります。
それで、パターン3の成功率は何%かというと?
93%がOKを出した
ちょっと驚きですよね?
”コピーを取りたい”というのはみんな一緒で、
理由にもなっていない理由なのですが、、、
パターン2とほぼ同じ成功率。
なぜこんなことが起こったのでしょうか?
これは「固定的動作パターン」が発動した結果と言われています。
固定的動作パターンというのは、
「カチッサー効果」とも呼ばれていて、
人間が本能的に持っている心理現象です。
「◯◯なので、□□してもらえますか?」と聞かれると、
”◯◯なので”という部分だけ拾って、
お願いされているからOKしなきゃというカチッサー効果が発動します。
あなたも使ってみましょう
これは子供を動かすのにも有効だと毎日感じています。
例えば、
「ご飯を置くから、テーブル片付けて」とか、
「布団敷くから、お風呂入って」とかですね。
子供の方も、
「テーブル片付けて!」
「お風呂入って!」と言われるよりも
素直に行動し始めます。
是非とも使ってみてください。
新垣結衣さんにお願いされた私が結局どうしたかというと、、、
もちろんCMは全部観ました。
その上で、「もう一度お願いCMを観たい!」という
気持ちが現れて、同じCM観るために
YouTubeを1時間も観るハメに陥りました。
動画視聴は計画的にいきませんね、、、
コメントを残す